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どつぼちゃん。
この物語は運勢と努力で最悪の運命を克服した女性の物語である。
なーんて格好つけていると、名前からしてどうせクソゲーでしょとか鼻で笑われるのがオチのようですが、それはこのレビューを読み終わってからにして欲しいんだよね。
って事でさっそく行ってみたい。
さっそくだけど、ボクちんがゲームに求める一番の条件は体験した事のない経験をさせてくれるとゆう事です。
具体的にいろいろ挙げてみると、撃って避けるシューティングの醍醐味を教えてくれた「スペースインベーダー」、シナリオを付加する事でRPGを親しみやすい形で紹介した「ドラゴンクエスト」、甘酸っぱい高校生生活が体験できる「ときめきメモリアル」、アニメ脱衣麻雀の開祖「スーパーリアル麻雀P2」等々色々が個人差こそあれ、あるんじゃないかと思う。
こういった初体験はこうして長年ゲームをプレイしていると実に想い出深いし、貴重だった。今ではさすがにエポックメイキングなゲームは少なくなったけれど、やはり心のどこかで、また初体験したいよね。と思っているこの気持ちがせっせとゲームを買い漁ってしまう原動力になっているのかなと思う訳。
しかしゲームはもはや定量的なビジネス手法が定着するほど、計算し尽くされてきていて自由奔放な発想が具現化しにくくなっているし、それはシリーズ物の続編、リメイク、ベスト版での再リリースが多いことでも見て取れるよね。
利潤を追求するのが企業の役目とはいえ、プレイする方としてはいつか見たような・・・なんてな既視感に捕らわれることも多くて、年々ドキドキ感が目減りしているような気がしていたんだよね。
ところが、そんな常識を完全にスルーしたかのようなゲームが久しぶりに登場しました。初めて週刊ファミ通に掲載されているのを発見した瞬間、ゲーマーとしての血液が沸騰するのを禁じ得ませんでした。いや、ホンツ震えました。
それが今回紹介する「どつぼちゃん」なのです。
何よりもまず驚かされるのはキャラクターデザイン。
綾小路どつぼの育った綾小路家は没落貴族とゆう設定ですが、それにしてもこの音楽室でお馴染みのバッハさんよろしくなデザインはここ最近なかった・・・いや、過去にも見たことがありません。まさかこのご時世にこんなアナクロや悪趣味を軽々と跳躍してしまったキャラクターデザインにお目にかかれるとは思いませんでした。
こ、これは、現在のキャラゲーに対するメタ批判なのでしょうカ?
さらに設定がそんじょそこいらのゲームとは一味も二味も違っています。
綾小路家は元は貴族だった訳ですが、どつぼちゃんのお婆さんが風水的に最悪の立地条件で家を建立されたせいで、没落してしまいました。その条件とはT字路の(以下長いので略)とゆう事で風水的には考えられる限り最悪らしいのですが、ボクちんには良く分かりません。てゆうか、本作を監修している風水師の泉心先生ですが、今まで神事で金銭を稼ぐ事を良しとしていなかったお方が、何故どつぼちゃんの監修をされているのかが気になって仕方がありません。余計なお世話かと思いますが泉心先生に一体何が!?と勘ぐらずにはいられません。
それはさておき、そんな風水的に最悪の状況で育ってきた運勢最悪の女性、どつぼちゃんですが、何の間違いかようやく結婚へのパスポートを手にしました。そうです、今日は晴れの結婚式なのです。とは言ってもそこはどつぼちゃんですからして、すんなりと結婚などできよう筈もなく、艱難辛苦がどつぼちゃんを襲います。不幸に見舞われるどつぼちゃんを風水パワーを駆使して救うのが本作の目的です。
あまりのセンスオブワンダーっぷりに思わず悪寒武者震いを禁じ得ませんでした。
今までのゲームでも風水物はありましたよね。「クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-」とか。何やら厭な雰囲気が漂ってきそうなイワクツキの作品でしたが、どつぼちゃんにはそれ以上に厭な何かを感じます。それは間違いなくゲーム史上最悪の風水のある風景に違いありません。
ってことで、何度も延期された発売日をものともせず、レッツプレイ!
なんちてオープニングが表示されるまでに、いつになく慎重になったボクちんはマニュアルなど読んでおりましたら、いきなしCDのシーク音がして、おや?と思っておりますと、何とオープニングムービーが再生され始めました。
オーゥイッツミラクー!
まさかムービーが入っているなどとゆう事を1ビットたりとも期待していなかった上に、主題歌まであるらしいとゆう事で思わずガッツポーズで喜びました・・・が、陰々鬱々しみじみと歌い上げられる、恨み辛み節の主題歌に一瞬喜んだ顔が引きつった事は言うまでもありません。
もとより覚悟はありました。何せあの「クーロンズ・ゲート」を超えそうな予感がありましたし、あのキャラクターデザインですから、ゆめゆめ油断していた訳ではありませんが、それでも予想を遙かに超えたこの先制攻撃はかなり痛いです。
いきなし手負いの獣みたくなってしまったボクちんですが、プレイを始めてみるとどつぼちゃんが結婚式のすがすがしい朝を迎えられているご様子にホッと一安心しました。
フルボイスではありませんが、キャラクターに似合わない可憐で、かつ通りの良いキャラクターボイスで、服飾の悪趣味さとは裏腹に結構可愛いなとゆうのが第一印象です。
などと好意を確認している暇もなく、いきなり災厄が降って涌いてきました。その名も「便意」。
さっそくトイレへ赴きますがちょうど断水の真っ最中で、仕方なく近くの公園のトイレへまっしぐら・・・
ち ょ っ と 待 っ た !!
ヅバーン!と壁を突き抜けて、正体不明の奇々怪々な生物がアニメーションしながら大写しになられるご様子に圧倒され、固唾を呑む事すら叶わず、しばらく茫然自失してしまいました。
ハッと我に返って、マニュアルを漁ってみますと、この奇々怪々な生物はバイオハザードで生まれた奇形生物・・・ではなく、「風ちゃん」とか命名された風水の神様とゆう設定らしいのですが、ほとんど嫌がらせ寸前の命名・デザインだけに魔法騎士レイアースの緑の人のファンに見つかったら3ミリ秒で粛正されそうなイキオイでしてボクちんちょっとハラハラしております。ま、ボクちんは青い人LOVEなので緑の人の事は他人事モードなんですがー(問題発言モード発動中)。
てゆうか、ちょっと待った!!じゃねぇですよ。
お巡りさーん、保健所職員のみなさーん!器物損壊、不法侵入の怪しい生物がいるので捕獲してくださーい!!ってなもんですよ・・・。
しかもこの生物、こちとら一刻一秒を争っているのに、「風水の基本をチェック!」とかぬかして、いきなりクイズ問題の解答を強要しやがります。どうやらこのクイズ結果の良し悪しで次のミニゲームの難易度が決定されるようで、はっきし言ってそのままトイレに走った方がいいと思いますが、そんな事ゆうとゲームになりませんので仕方なくクイズに付き合うことにしますが・・・全然判りません。てゆうか普通の人は風水の知識ナッシングだと思った。
結局5問中2問正解でミニゲームに突入です。その名も「トイレを目指せ! ~冷や汗の彼方に~」。
・・・。
・・・・・・。予想していなかった訳ではありませんが、トイレに駆け込むのがミニゲームになっているようです。どうやら地域一帯が断水に陥っていたようで、我慢メーターの安全圏を見極めて走る/歩くを使い分けながら、並いる地域住民を抜き去り一番にゴールインしなくてはなりません。
そこまではまだ無理矢理納得できるのですが、我慢メーターがマズイ事になると、顔が真っ赤に染まり、へっぴり腰になってスピードダウンする、その妙なリアル感はどうにかならないものでしょうか・・・仮にも一応ヒロインですし。
そうやって走っておりますと、やはり先程の風水クイズの結果が悪かったのでしょうか、どうにも順位を上げられません。このままでは漏れて、漏れてしまうー!助けてー、コ・ロ・サ・レ・ル・ー・ッ!!と思った瞬間漏れました。画面に大きく「も、もれたー」のロゴ付きで。
よしんばロゴ付きである所はスルーしておくにしても、効果音付きの演出はもはやヒロインとして著しいデフレかつブラックマンデーを引き起こしておられ・・・いや、もう人としてゲシュタルト崩壊すらされていらっしゃるご様子に、ボクちんまたしても茫然自失。
何といいますか、ある意味まんぼう小屋*のゲームを超えているような気がするのはボクちんだけでしょうか・・・?
それからもどつぼちゃんの苦難は続きます。
結婚指輪がなくなりそうになったり、ゴミ分別をさせられたり、ストーカーにつきまとわれたり、電車を緊急停止させるハメに陥ったり、地震が起こったり、結婚式場に着いたら着いたで、新郎を捜したり、怪獣が現れたりと、思いつく限りこれでもか、これでもかと災難が降りかかってきます。
しかし、どつぼちゃんはめげません。
どうしても結婚して新郎(只野一郎とかゆう適当な名前でいらっしゃいます)と幸せになるんだとゆうその情熱は凄いものがあります。怪獣が向かってきているのに結婚式を放棄しないどつぼちゃんに、思わずボクちんも感動してしまいました。
いろいろとマイナスポイントはある、ってゆうかマイナスポイントまみれとゆう気もしますが、このひたむきさはかなりイイんじゃないかと思うし、これは今までになかったヒロイン像なんじゃないかって思う訳。
また随所に見られる、「太陽くん・・・」「由美ちゃん・・・」のシーンで有無を言わせぬ排他的ラブラブ空間を生成していた、かの恋愛コメディ漫画「キックオフ」にも匹敵するラブラブっぷりに、ミニゲームのいささか壮絶な内容の間隙をぬって心温まれます。
ミニゲームもよく考えてみると厭な風味満載なのですが、意外にしっかり作っているのと思わず笑ってミスしてしまうくらい笑いの要素がまんべんなくちりばめられていて、結構楽しめました。
てことで、特に面白かったミニゲームを挙げてみると。
■ | 誓いの違いの言葉 いよいよ誓いの言葉の宣誓です。しかし、疲労困憊で神父さんの声が突然出なくなりました。そこでどつぼちゃんの父親が神父役をかって出るのですが、神父経験などなかったからさぁ大変。3つのキーワードで構成される誓いの言葉をルーレットで選びながら正解を的中させる訳ですが、うっかりすると「新婦どつぼは、年齢3歳 体重43tで、 闘魂である事に偽りがない 事を誓いますか?」などとゆうギャフン級の誓いの言葉を連発します。 もちろん、どつぼちゃんは「誓います」としか言えませんともさ。 |
■ | ケンカでギャフン! 新郎を大金持ちと勘違いし、略奪結婚をもくろむ女性が式場に乱入します。 これを口喧嘩で撃退するのですが、あまりの罵詈雑言っぷりにヒロインの威厳も何もあったものではありません。下ネタも満載で子供にプレイさせてはいけないような気分に浸れます。 |
そして極めつけは最終面のコレ。
■ | 地球を救え、どつぼちゃん 今までも地震や怪獣などをやり過ごした強者のどつぼちゃんですが、今度は絶体絶命の大ピンチ!それもその筈、何と巨大な隕石が地球の衝突ルートをばっちしトレースしながらやってきているから!ズイマーです、いや倒置している場合ですらないくらいマズイです。 このままでは結婚式どころではありません。てゆうか地球消滅のピンチです。 群衆が逃げまどう中、しかしどつぼちゃんは怯みません。超巨大な隕石に向かって投石で対抗します!・・・と、投石ですカ・・・? 今思うと風水の騒ぎどころでもないような気もしますが、今までの風水を使った健闘っぷりに、言うなれば風水戦士のような既視感を抱いていたボクちんはその時どつぼちゃん、その人と精神的にフュージョンしていたのかもしれません。 小石を拾っては投げ、拾っては投げ、間にさりげなく必殺ショットを含ませながら、たった独りで闘うどつぼちゃん。それをわざわざ実況する結婚式場の司会者も偉いです。アナタ、プロの中のプロですよ。 そして。そしてどつぼちゃんは世界を救い、(無事も何もないような気もしますが)無事に結婚を果たしました。 |
めでたしめでたし。
なんちて、かいつまんでみましたが、ミニゲームはいろいろと面白いし、ストーリー展開の破天荒さもドキドキものだし、逆境の中で頑張るどつぼちゃんのひたむきさはまさに島本和彦もかくや、とゆう感じです。
最初はボクちんもクソゲーのレビューが書けますよ、げへへへ。などと邪悪な気分でプレイし始めた訳ですが、終わってみると実に満足感に満ち溢れているボクちんがいたって訳で、確かにカルト作品だとは思うけれど、この面白さは他では絶対に味わえません。
古今東西、結婚をネタにした作品はさまざまなメディアで展開されてきましたが、どつぼちゃんに類するものは見たことも聞いたこともありません。
価格も4800円と安いし、もう少しの思い切りがあれば購入できる値段ですから、クソゲーマニア、カルトゲーマニアに限らず、すべからくすべてのゲームを愛する人にプレイして欲しいと思う訳。
ちなみにオールクリアすると、プレイ内容から運勢チャートが表示されます。で、ボクちんはこんな感じでした。
ゲームも楽しめるし、風水には詳しくなるし、どつぼちゃんはマジマジでお薦めだと思った。って事で。(万が一、肌に合わないときは、かかりつけのお医者様に見てもらうと変人扱いされるので要注意だぞ)
購入した・しそうな方へ。
件のミニゲームは全20種類も用意されているのですが、難易度が結構高いです。
とゆうのも操作説明が少々舌足らずで分かりにくいところがあるからです。
ホントは各面攻略を入れようかと思いましたが、そこまでする程でもないので、もし行き詰まったらBBSででもチクって頂ければ攻略方法をお教えします
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この原稿は1999年4月20日にほぼ完成したものの、諸所の事情で掲載に至らなかったレビューに加筆修正を行って掲載したものです。
今日はキャプテン・ラヴのレビューをお届けしマス。
さて、のっけから説明しよう!キャプテン・ラヴとは何か?
それは世紀末の世に己がラヴを貫き通した男のストーリーである!
なんちていきなりかっこいいツカミで始まった本レビューですが、さっそく物語から紹介します。
過去、女性に対してトラウマを負った主人公は愛の共産化を謳う「ラブラブ党」(こらそこ笑わない)に入党するも、ある日ヒロインと知り合い恋に落ちてしまった。愛の共産化と恋との間で揺れる主人公。そして奇しくもヒロインはラブラブ党々首の娘だったのです・・・。
とゆうのが、導入部。ラブラブ党とゆう珍妙な言葉を除けば、面白そうな予感がするではないですか。映研とかバンド活動とかありがちな大学生活と、コスチュームヒーローとのギャップあふれるスラップスティックストーリーって事でGo!
ゲームは基本的に選択式のコマンドで進めていくアドベンチャーゲーム。
選択肢によってヒロイン達との好感度が変化して結末が変わったりするおなじみのシステムって訳。
ゲームシステムでユニークなのが「論撃バトル」なんだ。
どれくらい変わっているかとゆーと、リターンキー連打ぁぁ!ウラウラウラウラァァ~~!!!って、パソコン版「維新の嵐」ネタ振っても古すぎて誰も分かんないね。ゴメン。世界初の激論ゲームは抑えておかねばーっ、とか些細なお遊びだったって事でねへへへ。
さて、論撃は単に反論をすれば良いわけではなく、効果的な反論をしなくてはいけないんだ。加えて反論となる選択肢が相手の論述に沿って時間と共に増えていくというシステムになっていて、それって-多少選択肢の正解不正解の違いはあるんだけど-こんな感じ。
・選択肢1表示(でもこれはだいたい不正解)
・敵主張1開始
・選択肢2表示(これも不正解)
・敵主張2開始
・選択肢3表示(ようやく正解選択肢が)
(以下選択肢4まで続く)
とゆう感じなので、あーもー、言いたいこと言っちゃって(我慢)・・・(我慢我慢)・・・!よーし来た来たリーチ一発ツモォ!!悪いねショウコちゃん。でも初巡ツモ天和緑一色で仕返しするのはやめてね・・・あ、いやいや気分的に待ち牌を待ってる気分だって事で、スーパーリアル麻雀P2だって事じゃないヨ。ホントホント。
古いたとえばかりで、さらにゴメン。
さらにこの論撃は不利な流れになれば出てくる選択肢も敵の主張も厳しいものになり、有利な流れに乗れれば敵の主張が支離滅裂で比較的楽な展開になったりと、会話の流れにまで昇華できているのがさすがだと思ったし。
そしてこの論撃、ユニークなシステムだってだけじゃないんだ。セリフがカッコいいのなんのって、熱き男の魂が最強にたぎりまくっているんだ。
ちょっとだけ紹介するとね・・・おっと、電話の用意は出来ましたか?・・・え?何の?・・・って119に決まっているじゃないでスカ。何せあんまりセリフが熱いものだから油断してるとテレビが燃えてしまうって話だし、今年の出火原因の第1位は寝たばこにトリプルスコアの大差をつけてキャプテンラヴがトップ当選って話だからね。
すーはーすーはー。
ラヴしラヴされることによってのみ、
得られるものだってあるぞ!!
何の期待もしないことこそ、
本当の絶望じゃないのか?
やっぱり欲しいんだろ?
自分だけに向けられる深いラヴが!
だったら死ぬ覚悟で相手にラヴを捧げるんだ!
フツーってなんだ?
そんなコピーみたいな概念で得られる
愛情で満足しているのか?
欲しくないのか、オリジナルの愛を!
自分だけの、自分だけが絶対の愛を!
傷つけるだけじゃない。
傷つけられる覚悟ももちろんあるさ。
そして切磋琢磨して、ラヴをたくましく
鍛え上げたいのさ。
オレの人生は! オレのラヴは!
まだ始まったばかりさ!!
勝手に末路にされちゃ困るね!!
ハァハァハァ・・・イカンイカン、ついつい愛を語ってしまいました。
これ以上の熱いセリフは、ゲーム買ってマイク片手に叫んでください、ね。
てゆうか、何でこのゲーム、マイク同梱じゃないのさ?叫べないよ、コレ!?ってさ、昇龍拳のないストリートファイター、味噌のないグラディウス、タルタルソースのまずそうなソンソンってもんよ?
キャプテン・ラヴ2はマイク同梱で頼むよ、東芝さん。握りはもちろんド真っ赤、ちゃんとLOVEの文字もかたどってね。世露死苦!
なんちて一通りほとばしってみたので先へ進みます。
そんな、恋に落ちてしまった主人公は、ついに愛の共産主義を捨て、己がラヴを貫き通す覚悟を決めます。
でも、でも。プレイヤーであるボクちんは覚悟がなかなか決まりませんでした。
なぜって?そりゃあやっぱしヒロインが可愛くないから!
どれくらい可愛くないかといいますと、少しでも受け答えを間違えようものなら、ふてくされてじと目でこちらを睨みながらイヤミの一言二言は覚悟だし、場合によっては家出その他のオプションも用意されているご様子。
しかもさらにたちが悪い事に、主人公扮する(主人公がキャプテンラヴなのはヒロインには内緒なのです)キャプテン・ラヴの事を口先だけと言って事あるごとに罵ってくれます。必死で論撃バトルに勝利しても待っているのは罵詈雑言です!酷いや!!
こんなテイタラクですからして、王立宇宙軍の肉入りリイクニさん、不思議の海のナディアさんといった性格凶悪GAINAXヒロインヅと充分タメを張れます。いや、ホンツ、まじでまじで。ジャン=ロックラルティーグさん、シロツグ=ラーダットさんの境遇がいやとゆうほど味わえてしまうってんですから、両作品が好きな人なら見逃せないよネ!!
・・・個人的には凄く見逃したい気分でいっぱいですけども・・・。
さらにさらに、各エピソード毎に登場する出会う女性が結構魅力的です。
この状態ではヒロインへの愛一筋に貫き通すのはまさに至難。気が付いたらサブ女性キャラを全員攻略しちゃっていて、仕方ないから最後にヒロインを攻略しようとして、やっぱやめっ!となってしまうような事も充分あり得ます。
かようにゲーム全体でラヴを貫き通す事の難しさをメタ的に表現している訳で、今までの恋愛シミュレーションがヌルく見える事は請け合いだよね!
さらに付け加えさせていただくと、ヒロインのCVはエンクミこと遠藤久美子さんでございます。
ハスキーでございます。演技とゆう文字もないのでございます。
そのミスマッチ感は母親よりも声が老けていると勇名名高い「パステル・ユーミ」の比ではありません。
活舌がどうこうとゆう次元ではなく、ヒロインの性格もそうならCVまでもがあまりに凄すぎるため、まぁいいか!と思える辺りが凄すぎます。このへんのトータルキャラクターデザインを狙ってやっていたら、ほんとうにボクちんはゲームデザイナー氏を尊敬させていただきます。
これでヒロイン一筋で頑張って下さいというこのゲームに貫かれた美学。あまりにも絶望的なその美学の前に、簡単に覚悟の決まってしまう益荒男はいますカ?
これだけでもかなり飛ばしすぎたゲームだと言えると思いますが、加えてタチの悪いことに、このゲームに登場するサブキャラは全員攻略が可能です。
・・・え、それの何が悪いんだよって?それは・・・男が混じっているから!
最初のうちは、実は女の子でしたー!とかどっきりカメラの看板掲げて、なんてオチを予想していたのですが、マジでモノホンの男でした。ちゃんと口説けるのですからして・・・。
これだけ正々堂々と同性愛を語れるゲームが、プレステでリリースできたなぁ、てゆうかソニーのチェック部隊もそこまではプレイしなかったんだな、と思うしかありません。もしもばれていたら、キャラクターごと削除されていた可能性は極大です。
ゲーム自体も良くできていて良作かと思いますが、別の意味で最強に強まった野心作だって事で、好事家はプレイするしかないっしょー?
おっとそうだ、キャラクターデザインについても語っておかねば。
キャラクターデザインは雑君保プです。知っている人は十年前から知っている、知らない人は10回生まれ変わっても知らないって感じでしょうか?
雑君保プは昔のGAMESTで大暴れした人です。GOLDEN AXE漫画とか穴埋め的にいろんなペ-ジに関わっていました。センスは極ブラックなので人によって好き嫌いの激しい作家さんとなっておりまして、中でも古葉美一とつるんで爆走していた時の「日本ポミネカシズム」とか「グラつうタイムス」などは後世に残る出来映えでした。特に「グラつうタイムス」が当時のゲーム同人誌界に与えた影響はすさまじく、みんなパクっていました。そういうボクちんもパクらせていただいたものです。
ところで、雑君保プがチャックンポップのもじりである事に気づかない、ってゆーかチャックンポップって何?ってゆー人も多いと思うので、さらに脱線してチャックンポップについても説明しておきます。
チャックンポップはTAITOが1984年にアーケード作品として発表した、珍妙キャラクターが爆弾を転がしてその爆風で敵をやっつけるとゆうゲームです。しかし操作性や挙動不審な爆弾の動きとで最強の難易度を誇っていました。とゆう事より、今やポケモンでイケイケのT尻さんがその昔TAIT●にアイデアを持ち込んだら社員にアイデアノートからパクられたとゆう嫌疑の方がよっぽど重要です、ハイ。
戻って。
顔の輪郭から目が出てしまう、あのデフォルメキャラがいい味を出しています。
こんな感じ。
ちなみにこれは作中に登場する映研の杉江
ちょっとキャラクター全般として地味っぽいですが、現実味をもたせるための配慮だと思うと気になりません。むしろ、雑君がいやに丁寧に仕事をしているのが印象的です。昔はもっと荒っぽいを通り越して爆発していた事も多かったのにね。
キャプテン・ラヴはその外見のスラップスティックさとは裏腹に、もちろんそういうシーンもいっぱいあるけど、シリアスな場面も多いです。後半面になると70%位がシリアスシーンだったりします。なのに、スラップスティックな部分とうまい具合に混在しています。これはシナリオライターの確かな力量によるものです。
だいたいあんな珍妙なコスプレ野郎が主人公なんてシチュエーションであれだけドキドキさせられるのですから、これは本物といえます。
ボクちんも恋愛シミュレーションとゆうジャンルはそれなりに見てきたものですが、普通はヒロインをどう攻略するかを考えるわけですが、キャプテン・ラヴでは正面からラヴについて考えさせられるのです。
シナリオはクオリティもさることながらボリュームも結構あります。
まず各話が2時間くらいのボリュームで、これが9話?あります。またヒロインだけではなく各話にそれぞれいるサブキャラとの話もありますからかなりの分量です。
さらには時々移動先が増えたときの各移動先での話もいろいろとあるし、条件をクリアすると4コマ漫画が楽しめたりと飽きることがありません。
それにしても凄いキャラクターが目白押しです。
年小は幼稚園児、年輩は中年までいますし、相撲部やら保母さんやらサラリーマンやら教授やら女子高生やら女子大生やら、結婚相談所員やら、歌手くずれやら、とにかく多彩です。それぞれのキャラクターもきちんと書き分けられていますし、もう一度言いますが、シナリオライター氏の実力は相当なものだと思うよ。ホンツ。
グラフィックは「もうちっとちゃんとアンチエイリアスかけてくだちい」とつっこんでしまう感じです。絵としての魅力はあるのですが、グラフィック作成技術としては拙いと言わざるを得ません。アンチエイリアスがかかっていないならまだしも、どうしてそんなアンチエイリアスになるのか教えて欲しいくらいのアンチエイリアスのききっぷりで驚愕で腰ガクガク寸前ですよ。
なんか長々となってしまったけれど、キャプテン・ラヴといっしょに燃えてみたり、恥ずかしがってみたり、ドキドキ焦ってみたりして欲しい。
紹介するのがあまりに遅れたので、ひょっとすると店頭にないかもしれないけど、中古でもなんでもいいから探し出すんだレッツゴウ!定価分だけなんて、つまんない事を言うつもりは全然なくて、定価の何倍も楽しめるから、その分だけ苦労する価値あるってもんよ?
セールス的には全然ふるわなかったキャプテン・ラヴだけど、ボクちんのラヴは凄いイキオイで震えちゃって、世界中のみんなにプレイして欲しいなと思ったボクちんでした。
2001年5月現在、キャプテンラブはSCE的に販売終息しておりまして店頭在庫分を探すしかありません。しかしその店頭デッドストックもまず絶望的で、Yahooオークションに出ればプレミアは確定と予想されるくらいです。
運良く見つけられたらなりふりかまわずゲットすべしなんだ、って事で。
注2:2001/5/29 補足
実は、実はMajorwaveブランドにて復刻されていることが、大・判・明!!
案内はこちら→ http://www.rits.co.jp/captain/
こんな大ニュースはもう二度とないったらない!(断言)
みんな急げ、注文だ、ゲットだ、パワーオンだ、レッツプレイ、レディゴーだッ!!
BBSにて報告してくださった「しの」さん、情報ありがとうございました。
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