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ケーブル聴き比べ対決(BELDEN 8412 vs BELDEN 83322E)

BELDEN オーディオケーブルオーディオの楽しみの一つに、ケーブルの交換があります。

オーディオにおける音質というのは、スピーカーの性能が大多数を占め、次にプレーヤーやアンプの性能で決まります。なので、これらのコンポーネントを買う際には試聴するなど、入念に購入検討します。

非常に高価なコンポーネントもあって資金的なコストが高いし、コンポーネントが重い(100Kgを超えるスピーカーとかあるし、アンプも20Kgなんて普通にある)ので、そうそう頻繁には入れ替えないのが一般的です。むしろ、10年、20年つきあう覚悟で選ぶのです。

ところが例外があって、それがオーディオケーブルなどのアクセサリーです。
手軽に取り替えられて、音の味付けが楽しめるので人気があるんすね。
オーディオでは、このアクセサリーは市場を築いていて、専門店もあるくらい。

アクセサリーには、今回のブログで取り上げるケーブルの他に、インシュレータと呼ばれる振動抑制機、調音パネルなど多岐にわたります。(その中には、オカルトとしか呼べない商品も多々混じっているのですが)

という前提で、今回はオーディオケーブルの聴き比べです。

ケーブルで、微妙に変わる音

オーディオ的に有名なケーブルメーカーを挙げると、Monster CableWire WorldTransparent Audioなどがありますが、自分の場合は BELDEN を愛用しています。

ケーブルの楽しみ方は音への味付けです。
ケーブルメーカーや、オーディオ愛好家のブログには、原音に忠実になる、劇的に良くなったとか、いかにもケーブル一本で、どれだけ音が良くなるんだと言わんばかりのコメントっぷりです。

色々聴いてきた経験からすると、オーディオ・システム全体における、ケーブルの影響というのは、ごくわずか、「色づけ」とでも呼ぶべきもので、ぶっちゃけ高価なケーブルは意味がありません。(少なくとも費用対効果は、非常に悪い)

そもそも、なぜ導線ごときで音が変わるかについても、明確で誰もが納得する説明はありません。論理的には変わるはずもないのですが、確かに聴いてみると微妙に変わります。自分でも不思議ですが。

諸説のうち、納得性の高いものは次の2つかな。

  1. 材質が異なり、インピーダンスが変わるため(ケーブル線材・皮膜、コネクター素材・形状、ハンダ素材・ハンダ付け手法)
  2. ケーブルの抜き差しによって、コネクタの圧着度が変わるため

ポイントは、変わるにしても、ほとんど変わらない、ということ。

では、ケーブルを選ぶ基準とは?

ここで一つ、ケーブルの色の話をします。

身近にはいろいろなケーブルがありますが、洗濯機・炊飯器など、白物家電のケーブルは白が多いのに、オーディオやビデオケーブルには黒が多いのです。しかもツヤ消しの黒。(確認してみると面白いですよ)

なぜ、オーディオ・ビデオケーブルには黒が多いのか?

それは、業務用のケーブルに由来します。
業務用では、大量のケーブルが用いられますが、これがもし白かったらスタジオの照明を反射してしまうおそれがあります。なので、皮膜の色はツヤ消しの黒になっているのです。

ところが、一般的なフローリングの住宅では、この黒ケーブルは存在感がありすぎる。
やはり白物家電のように、白い方がスッキリと見えます。
しかし、オーディオ・ショップへ行っても、なかなか白いケーブルというのはない訳です。

つまり、音に与える変化は少ないので、機能性・入手性で選ぶのが重要なのです。
例を挙げると、この3点でしょうか。

  1. ケーブルの色(コネクタの色)
  2. ケーブルの長さ
  3. コネクタの種類(着脱防止機能)
  4. 同等品が入手できる

ケーブル作成代行のすすめ

先ほど挙げたケーブルの4条件ですが、意外に3つともを満たしたケーブルというのは既製品には、なかなかありません。特に長さは、少し長めのものを買ってきて、長さを余らせて使う、というケースも多いでしょう。

特に、今回はFireface UCと、Ayre V-5xという、なかなか普通にはない組み合わせであり、コネクターが

  • TRSモノラル(バランス)
  • XLR

という変わった仕様であり、こんな変態ケーブルは既製品ではありません。
(一般的は接続はアンバランスとよばれるノイズに弱い方式ですが、自分はノイズ耐性のあるバランス方式で接続しています)

なければ自作、というのも選択肢ですが、面倒だし、接触不良で音が鳴らなくなったりするリスクを考えると、ケーブル作成代行業者に依頼するのも手です。

実は、今回比較する2本のケーブルは、いずれもケーブル作成代行業者に作ってもらったものです。やっぱり、自分の欲しい仕様で仕上がってくると良いものです。

それに、材料さえあれば同じケーブルを注文できるので、長いオーディオライフでも安心できるというもの。

価格は、数万円以上する高級ケーブルと比較すると安いのも嬉しいところ。
線材などのグレード考えると、やっぱり安いんだよね。

ケーブル紹介(BELDEN 8412)

BELDENといえば、業務用では有名なメーカーです。
特に、この8412というケーブルは定番中の定番で、世界中で広く使われています)

BELDEN 8412

このケーブルは、以前、ONKYO SE-U55SX と Ayre V-5x の接続用に購入したものです。
仕様は以下の通り。

  • BELDEN 8412(ケーブル長 4m)
  • NEUTRIK RCAコネクター(SE-U55SX 側。みなさんお馴染みのコネクターですね)
  • NEUTRIK XLRコネクター(Ayre V-5x 側)
  • PRO CABLE 製作代行(9,300円(税込))

SE-U55SX がバランス接続に対応していないため、ケーブルそのものは、バランス接続対応のXLR端子をもっているものの、アンバランス接続になります。

ケーブル紹介(BELDEN 83322E)

こちらは、BELDENの中でも特殊な用途のケーブルです。

というのも、軍事用ということで、通常のケーブルと比較して、線材に用いられる物量・質が非常に良いそうです。通常線材1本のところ、3本のツイストになるなど、リッチな作りになっているそうな。

同じ、BELDEN 8412 を買うより、少し違ったものも聴いてみたいので購入。

BELDEN 83322E

  • BELDEN 83322E(ケーブル長 3m、表面をテフロンテープ皮膜)
  • NEUTRIK TRSコネクター(Fireface UC 側。ヘッドフォンのステレオ端子のように見えますが、仕様は異なる。ステレオ端子のL・R・GNDを、Hot・Cold・GNDに割り当てて、バランス接続としています)
  • NEUTRIK XLRコネクター(Ayre V-5x 側)
  • WAGNUS 製作代行(17,200円)

価格は、BELDEN 8412 より高いですが、線材が高価(+表面のテフロン加工もあるし。ちなみに皮膜の白はテフロンテープの色)なのが要因です。コネクターも良くなっているので、こんなものでしょう。
これでも、同等の既製品を想定すると安いです。

こちらは、当然バランス接続になります。

BELDEN 8412 と比較すると、線材が細くて、堅い。
4mだと長いと思って3mにしたけど、3.5mにしておけば良かったと、若干後悔・・・。

BELDEN 8412 vs BELDEN 83322E

BELDEN 83322E のTRSバランス端子さて、いよいよ試聴。

この二組のケーブルを、Fireface UC → Ayre V-5x の間に接続、比較します。

聞き比べて違うのは、サウンドステージ(音場感)。
スピーカーが B&W 803S というモニター系であり、サウンドステージ(音の広がり、楽器などが定位する感じ)と、癖の少ない(オーディオ的には面白みのない?)音が特徴です。

BELDEN 8412 の場合は、スピーカーの、やや内側にサウンドステージがまとまります。
まとまりがあるため、密度が濃いめで、ヴォーカルや弦のニュアンスが美味しい感じです。

一方、BELDEN 83322E は、サウンドステージが広がります。
スピーカーの外側に広がる感じですが、音が薄くなってしまいます。音楽を聴く楽しさでは BELDEN 8412 に一歩劣るか。

ただし低域のニュアンスを含んだ、細かいところまで微視的な表現はベター。広めのサウンドステージに、スムーズに音が並んでいく感覚。録音が良くて、楽器の余韻など響きが良い曲ほど、良く聞こえる。
これは、ゲームとの相性が良い。環境音を含めて「世界観」の表現は、BELDEN 83322E に分があるね。

好みは五分五分だけど、ケーブルが白くて、見た目スッキリなので、BELDEN 83322E を常用することにしました。

冒頭でも書いたように、しょせんケーブル、音質は微妙な差しかないので、見た目のスッキリ感のほうが重要なのよねー、ってことでw

番外編(PRO CABLE vs WAGNUS

さて、今回の2組のケーブル、それぞれ別の製作代行業者さんに作ってもらったので、番外編で比較してみます。

まず、注文時の対応は、どちらも丁寧で好感が持てました。
届くまでの早さも納得できるし、梱包もしっかりしています。

今のところ、使っていて断線するなどの問題もないので、どちらも良い業者さんだと思います。(PRO CABLE さんは、ネットなどでオカルトなどと言われていますが、少なくともケーブルは、まともな作りをしています。最強とか言わなきゃいいのに・・・)

ただし、以下の点で WAGNUS さんのほうが優れていると感じました。

  • レアものを含め、豊富な線材を取りそろえている
  • 加工オプションも豊富(ハンダの種類、コネクターのメーカー・グレードなど)
  • 特殊な加工、メニューにないケーブルも相談に乗ってくれる

今回は、TRSのバランスという特殊なケーブル、コネクターを NEUTRIK で統一したかったのもあり、WAGNUS さんの豊富なオプション、相談のしやすさが、とても良かったです。趣味性の高い商品なので、選択肢が多いのは大歓迎ですね。

ってことで、今回は自分のオーディオ・ケーブル観をまとめてみましたー。

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