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建設重機喧嘩バトル ぶちギレ金剛!!


Review  

建設重機喧嘩バトル
ぶちギレ金剛!!

PS2が一人前になってしまわれた~ッ!
 



quote from
package
Playstation2 

ARTDINK
¥6,800

Jun.4.2000

number #7

こないだ掲載したRIDGE RACER Vのレビューはボクちんの記念すべきPS2第1号レビューとなったんだけど、いまいち不本意だったって思ったりした。だって、PS2でレビュる第1弾は今回紹介するこの『ぶちギレ金剛!!』(以下、金剛)だって決めていたんだからね。
結局、中古で安めだったって事もあって、いわゆるPS2らしいRIDGE RACER Vに走ってしまった訳で、よりいっそう金剛を待ちこがれるキモチは強くなった。
どれくらい強くなったかってゆうと、その名の通り、ぶちギレやすいように普段の食事でもカルシウムを摂取しないように気を付けるようにしていたんだよね。いーえ、普段の食生活の非を金剛のせいにしている訳じゃないぞ、ほんとうだぞ!・・・嘘だけど。

とるものもとりあえず、金剛をゲットしたボクちんはさっそく部屋のPS2にディスクセット、スイッチオーン!
ん?なんでDVDメディアなの?とか思ったけれど、とりあえずスイッチオンですだ!
ぶごーぶごごごーとディスクが唸り、キュッキュとシーク、なんちて誇張入りまくりのSEを奏でつつ稼働するボクちんのPS2。

なんと、そんな物は全く期待していなかったのにOPアニメからの導入です。しかも綺麗な画像が目を引きます。そう、そうですこれはまぎれもなくDVD映像です。今までのSTRビデオ映像とはクオリティが違います。どう考えてもDVDなんか必要なさそうなゲーム内容なのに、このOPアニメの為だけにDVDメディアの供給になっておいでのご様子。
このOPアニメは3DCGソフトのワイヤフレームレンダリングとセルシェーダを組み合わせた手法で建設機械を表現していて、見方によってはチープに見えるもののゲームのアニメーションとしてはなかなか斬新で、む、うまいことやりやがったな!そんな感じ。

なんかかんだで、何のソフト使ってるのかな?とか、こういうシェーディングは割り切っていて面白いなとか、いやに冷静に見てしまったせいで、キモチの盛り上がりに欠けつつ、そしてスタートメニューの背景のいかにもニヤけたぶちギレとはほど遠い主人公とか、桜舞うアニメーションがPC版のTo Heart並みのチープさに不安を覚えつつ、レッツプレイ!

と、まずはストーリーモードを始めてみますが、どうやら金剛一家の組長がお亡くなりになり、家を飛び出していた若頭の主人公を連れ戻すために年寄りが説得にきますが、主人公にとりあう気はありません。重機バトルの必要性を説く年寄りに主人公が一言。
「金剛一家は建設会社だろうがっ!!重機で戦う才能が、なんの役に立つんだよ!!」
ボクちんもそう思うニャー。
それでも後に引かない年寄りと、何だかんだで重機勝負で跡目を相続するかどうかを決することに。
・・・えぇと、任侠物ではないので、正確には組長でも若頭でも何でもないのですが、そう思ってもらうのが早いので、そういう扱いでいいんじゃないかと。

いつものようにマニュアルをシカトこいたボクちんは、DUAL SHOCK2のANALOG LEDが自動でオンになっていることに気づき、そっかーアナログ入力で移動ねと合点し、アナログスティックを倒し・・・ましたよね?1ドットたりとも動いていないんですが・・・。あーそーね、右のスティックで動・・・きません!!まさかと思い十字キーを操作してみますと動きましたが、それではいったい何の為にANALOG LEDが自動でオンになったのか見当もつきません。
バトルを開始して10秒くらいしか経過していないのに早くも暗雲がたれこめてまいりました!そういえば、そろそろ梅雨だし、沖縄なんてもう梅雨に入っちゃったんですよね、暗雲ですよね、とか他愛ない世間話を思い浮かべ、現実逃避に一瞬走ってしまったボクちんを責めることはできないと思いますが、いかがでしょうか・・・?

移動ができるようになったボクちんは、相手にドカーン!と体当たり、凄い大ダメージ!!・・・を期待していましたが、なんと無傷でいらっしゃいます。攻撃ボタンを押すのかと思い、×ボタンを押すと周囲に鉄骨がせり上がってくるのですが、やっぱり相手は無傷。コルアァー、主人公に断りもなく無敵コマンドを入力するとは何事かーッ!!と思いながらも、いよいよの雲行の怪しさに、決心を曲げて仕方なくマニュアルを読みました。

こんな感じのボタン配置でした。

前攻撃
左攻撃 右攻撃
×
ガード

以上。

・・・終わるなって。
操作方法が分かってしまえば楽勝・・・と思いきや、あまりの操作性の悪さがボクちんに殴る蹴るの暴行を、いやマジでそんな感じです。
重機なので、軽やかに、なんて事は微塵も期待していなかったボクちんですが、移動するのにタイムラグがあるとゆう次元を通り越して、どう考えても入力方向とは別方向に動いたり攻撃や防御ボタンのレスポンスが悪いのを通り越して、どう考えても入力を無視されているとゆう実態に苦戦を強いられます。
結局導き出した答えは、前進しながら前方攻撃でごり押しとゆう、戦術も何もあったものではない頭の悪い結論ですが、一番効率がいいようです。まー、喧嘩バトルですから、小細工たっぷりの駆け引きはいりませんとゆう意思表示と万難を排して割り切れば合理的にすら思えてきます。
これだけ悪いところがあると、異様に遅いロードの遅さも気にならなくなってくるから、慣れって怖いよね。

こうやってバトルをこなし、仲間を集めながら金剛一家を再建していくのですが、最初の一人が重機の貴公子と呼ばれる天才だったりするのを除けば、オカマに、道場破りに、謎の女に、犬と節操も何もないご様子。特に強烈なのはオカマで、金剛はアニメみたく第n話形式でタイトルが入る仕組みになっているんだけど、わざわざ2話分もまるまる使ってオカマの恋の物語を語られても困ります。最近では恋愛もリベラル指向だと思うので、一方的にオカマが悪いとも言い切れませんが、少くとも主人公とヒロインのラブラブエピソードがイマイチ欠如されておいでの状況では、どうにも厭な作意を感じずにいられません。

ここまで読んで、あれ?ぶちギレてないよね、って思ったそこのアナタ、ご安心を。
えーっと、ゲーム性の欠如についてはさっきちと触れましたが、どこかの看板スターの言葉を待つまでもなく、「この世には重機がふたつある。使える重機と使えない重機だ」って事が言えると思う。てゆうか、アスファルト舗装工事でよく見かけるロードローラー以外は全部クズです。特にクレーン車なんかは最弱で、攻撃力はあるものの、大振りの攻撃と機動性のなさで、使い物になりません。
しかも、バトルに使用する重機は、バトル毎に固定で変えることができません。なので、こちらはクレーン、あちら様はロードローラーなんてなバトルになると、同じバトルを何度も負けては再チャレンジをサイクリッカブルにエンドレスリピートする事態に陥ります。
さらに追い討ちをかけるように、あの操作性の悪さと、ロードの異様な長さが襲いかかります。重機セレクトさせれー!そう心で連呼しつつ、そうして十数度のコンティニューの後、完敗したボクちんは・・・

いやもうマジギレでコントローラ放り投げて、電源ブッチ。もう知らん、ふーんだ!

それでもアタマ冷却用にこないだレビューを書いたカードヒーローをプレイして冷静な思考力を取り戻したボクちんは、驚異の忍耐力を発動してなんとかクリア。ぜーはーぜーはー。左手の親指が鬱血したようになっていて痛くてたまりませんが、もうプレイしなくて済むかと思うと心は晴れ晴れ、気も漫ろ。

クリアするとタイトルメニューに、タイムアタックとギャラリーが出現していましたので、ギャラリーを見てみますが、いかんせん宮下あきらの絵はじっくりとした観賞用には向かないのでつまりません。タイムアタックは・・・もうあの腐れバトルをするのは厭なので試していません。年がばれるのを覚悟で言うと、普通の男の子に戻りますって感じなんだよね!

だいたいのところを総括すると、ストーリーやビジュアルは愛されるべき莫迦っぷりを持っていると思うんだけど、肝心のゲームが破綻していてどうにも納得のいかないクソゲーっぷりを最大限に自己主張しておいでです。

PS2のゲーム機としての印象が薄いのは、DVDプレーヤとして普及したって側面とか、将来のネットワーク構想が喧伝されている事とか、肝心のゲームソフトのリリースがなかなか増えない事だとかもあると思うんだけど、やっぱりほら最大の理由っていうのは、プラットフォームローンチ時の実機に慣れていないが故の、そして次世代機というイメージに誤作動を起こしたクリエータ故の、何かが間違っているとしか評しようのないソフトがなかったからだと思うんだ。

それって例えばPSでいうと、アーク・ザ・ラッドだと思うんだ。
PSの期待感と、TVCMの相乗効果で予約だけで30万本以上の予約を達成したのに、ふたを開けてみると・・・だったってゆうあの事件は、歴史的な笑いぐさとして今でも語られるんだけど、そういった資格のあるソフトが今までPS2にはなかったんだと。
PrimalImageはどうよ?とゆうツッコミは覚悟しているんだけど、あれはゲームと呼んでいいのかどうか迷うしね。

でも、金剛がラインナップに加わったことで、いよいよPS2の次世代機っぷりにもハクがついて、地盤を強固なものにしたんだって実感がふつふつとわき上がってきたよ。もっとも、まだ初回本数が出ていない段階なんだけど、おそらくアーク・ザ・ラッドの予約数の1/10程度かなと思うので、この歴史的瞬間を見逃した人が多いってところが残念だけどね。

あともう一つ書いておきたいのが建機メーカーKOMATSUとのタイアップ。
アナタも知っているかもしれないけど、今までに建設機械を使ったソフトが世の中に2本リリースされていて、一本は「トミカタウンをつくろう!」で、もう一本が「KENKIいっぱい」だったんだけど、金剛もそういうタイアップ戦略をとってくるのかなと思っていた。
結局は、アートディンクにその気がなかったのか、KOMATSUが断ったのかそのへんは分からないけど、結局オリジナル車輛でのゲーム展開になったのは少々残念かな。

こうしてボクちんがPS2の歴史的瞬間に立ち会うことができたっていうのは、とても意味があるような、ないような不思議なキモチになっちゃったりしています。
このキモチに終止符を打つため、かくなる上は是非ともシリーズ第2弾を制作していただきたい!
そして全世界に進出していただきたい!
オーストラリアの鉄鉱石露天掘りに行き来する100tダンプと重機勝負していただきたい!
北海油田に鎮座まします油田基地と重機勝負していただきたい!
そして。さらには宇宙へとはばたいていただきたい!!
虐羅苦死32聖戦で宇宙人と宇宙重機64番勝負とかしていただきたい!!
そして!歯止めがきかなくなっちゃって、神々と重機八百万番勝負していただきたい!!!
なんちて思った。アートディンク殿、どうかな?もう一回歴史に名を刻んでみませんかー?汚名だけど・・・。

雨降って地固まるじゃないけど、終わってみると案外面白かったなと思えてくるし、そこのアナタも騙されたと思ってプレイしてみてよGo!って事で。
(注)騙されるのでやめとけ

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****** 16-11-19 (土) 16:34
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