- 2005-01-01 (土) 15:12
- ゲーム
|
そもそもこんなレビューを書いているのも、それってゲームセンターの常連で交わされる新作批評だったり、同人誌の原稿を書いていたり、そういったところの延長線が発端だったんだよね。
だから、書きたいときに書きたいことを書くとゆうのがボクちんにとっては是だった訳で、今書いとかなくっちゃ!みたいな事を意識するようになったのは、こうしてインターネット上でレビューを掲載するようになってしばらくして、インターネットとゆうメディアの即時即応性を痛感してからなのです。
でも、PS2の時は「RIDGE RACER V」でなるべくプラットフォーム展望みたいな部分も入れながらと思ったんだけど、未熟さからかあんまりそうはなっていなくて、さらにPS2の発売からずいぶん時間も経っていたりして正直、何で今更と思ったさ、ボクちんも。
だから、次はちゃんとしようと思ったんだ。だから、GAMECUBEかXboxではちゃんとしようって。そうしてやってきた次のチャンスはGAMECUBEだった・・・けどこうしてまた遅れちゃってまース!
駄目じゃん。
さて。
PS2での失敗を今回こうして繰り返してレビューが遅れてしまった原因にもなっているんだけど、ボクちんはまさか予約もしないで発売当日にGAMECUBEが購入できるなんて思っていなかったんだよね。
当日はいつものようにヨドバシカメラ町田駅前店に赴きましたが、店に入る前に異変に気づきました。新コンソールの発売時、恒例となった「○○は完売しました。次回入荷は未定です」の御触書がどこにもありません。これはPS Oneの時にしかなかった事です。
真相を確かめにゲーム売り場へ行ってみると、そこでボクちんを待っていたのは・・・
うずたかく積み上げられた200台くらいはありそうなGAMECUBEの山。
カウンター裏にある「ルイージマンション」がぎっしり詰まったダンボール箱が数箱。
そしてメモリカードや接続ケーブルにいたるまで、圧倒的に豊潤な店頭在庫でした。
さらに驚きなのは誰も購入しようとしていない事でした。そりゃもう同じ発売日の「ACE COMBAT04」のほうがずっと売れているようです。
確かに、本体と同時発売が「ルイージマンション」「ウェーブレース ブルーストーム」「SUPER MONKEY BALL」の3本だけ、しかもキラーソフトの役を担うのがマリオではなく、ルイージとゆうのが、災いしたのでしょう。
さらに言うならルイージマンションの店頭デモ。新しいハードですから当然、GAMECUBEではここまでできるんだ!なんてプロパガンダを掲げる格好の舞台なんです。よーし、いいデモ見せてみんなの心を釘付けにしてドキドキさせちゃえ!ぜんい~ん、ときめけッ!!
ところがこのデモ(とゆうより製品版をほっぽらかしに無限ループさせていただけ)、まったくアクションシーンが収録されていません!
ルイージが地図を頼りに不気味な森を抜け、いかにも恐ろしげな館の扉を開けるまでしか見られないのです。この中にGAMECUBEらしさを見つけることは難しいのです。隠し事をせずに言うならば、「あれ?ドリームキャスト?」なんて一瞬思ったのも事実ですだ。
それはボクちんだけではなく、周囲のオーディエンス各位におかれましてもアクションシーンがないと分かるや落胆した表情をお隠しになれていないご様子。
実際の商戦は本体に新色が投入される11月からだとか、任天堂殿におかれましてはいろいろ言い分はあると思いますが、プレイヤーの購入意欲をもりもりと消滅させたこの展示内容は、それ以前のテイタラクだと言わざるを得ません。発売直後に本体性能を使い切れないのは致し方なしとしましても、これだとほとんど使っていないみたいに見えますが、もしー?
任天堂殿、ほんとうにGAMECUBEを売る気はあるのですか?
そんな惨状を店頭で体験して、本当はACE COMBAT04を購入する筈だったボクちんですが、見るに見かねて購入しました、GAMECUBE。同時購入はもちろん、ルイージマンション、メモリカード59。
映像ケーブルはNINTENDO64と同じく、SUPER FAMICOMのS端子ケーブルが使い回せるので購入しなくてもいいあたりが、任天堂のイイトコロ。購入しても2000円でおつりが戻って来ちゃうのですが、宮本さんの「ほら、子供ってお金持ってないでしょ?」な言葉に代表される、なるべく安価にすむような仕組みには頭が下がります。凄いね。
帰宅後、とるものもとりあえず設置してみます。
近くにPS2、DC、N64と並んでいるのでざっくりと眺めてみると、世間で言われているほど小さくはない事に気づきます。正面から見るとPS2以上に存在感をアピールしておいでで、体積的にはDCとどっこいどっこい・・・って、何ですかこれーッッ!?
本体に電源コードを繋ごうとして気づきました。4cm×6cm×11cmのやけに大きな黒い直方体に。そこからにょっきし生えたケーブルは電源コード・・・?・・・ってゆう事はもしや貴殿はACアダプター殿ですカ?
もしかしなくても、そうでいやがりました。(パッケージ内容物一覧より)
N64のアダプタ部分も大きいなと思っていましたが、GAMECUBEは外見がスッキリしているだけによけいに暑苦しい感じがしているのはボクちんだけではない筈です。(さすがにメガドライブ-メガCD-32XのACアダプタ3連発よりは可愛いけれど)
発売当日GAMECUBEを開梱した方々十数万人の「でかいんちゃうんけ、ゴルァ!」の大合唱がボクちんには聞こえました。ええ、聞こえましたともさ!
まだゲーム画面を見てもいないのに、盛り上がってまいりました!(ネガティブ方面に)
なんちて、ヒネていてもしかたがありませんので、早速システム設定画面のチェックに移ります。
システム設定項目は、名前通り立方体を象ったものになっています。まず最初に驚くのが、この立方体の質感です。まるでシャボン玉のような表面に油脂が浮いたような感じは今まで見たことのない深みを感じさせます。SS以降システム設定画面でそのハードならではの良さをアピールする習慣が始まりましたが、ここへきて任天堂もこの文脈に倣ってくるようになりましたね。
設定項目は時間設定や、セーブデータのファイルシステム等、DC以降の定番メニューばかりなので説明しません。
次にコントローラをいじってみます。
コントローラはアナログ2軸×2(コントロールスティック、Cスティック)、アナログ1軸(奥まで押し込むとボタンに)×2(R、Lトリガー)、デジタル2軸(十字ボタン)×1、デジタルボタン×6(A、B、X、Y、Z、START/PAUSE)となっていて、PS2と比べてボタンがデジタル化されている反面、PS2ではL2、R2に相当するアナログ1軸入力が増えています。PS2のアナログボタンは中庸な入力が難しく、実用性はGAMECUBEコントローラに軍配が上がると思います。
ただし、PS2のアナログ入力のタッチの良さや、コントローラのコンパクトには劣っている感じかな。このあたりは一長一短と言ったところですね。
続いてルイージマンションのパッケージを開けてみます。ディスクが8cmという事でシングルCDと同じ大きさだけにパッケージも小さいです。さっそくディスクをセットしてみます・・・早っ!
早いです、ロード時間が。PS2だとPSタイトルロゴが表示されてからさらに待たされる感じですが、ルイージマンションはロード時間がほんの12秒(電源投入~タイトル画面出画しはじめまで)。下手なパソコンのスリープ解除並みの早さです。
ここでちと歴史的なおさらいをしておきます。
かつて任天堂はスーパーファミコンの後継機をSONYと一緒に作っていたことはご存じかと思います。この後継機には何とCD-ROMドライブが実装されていたのです。それまで、任天堂はファミコン、スーパーファミコンとカセット媒体で巨額の利益を出してきました。その任天堂がCD-ROMベースでの開発を行っていただろう事は、カセットビジネスの成功があっただけに、この噂を聞いたときにはびっくりしたものです。
しかし、結局は任天堂がドタキャンに近い形でこの後継機を放棄しSONYと袂を分かってしまいました。怒ったSONYがPSをリリースしたのは有名ですね。
ここでのドタキャンの原因には、CD-ROMはプレス工場が沢山あり任天堂独占受託で巨額の利益源ともなったカセット製造ビジネスのビジネスモデルが適用できないおそれがある、CD-ROMはSONYとPhillipsのものだけにおいしい部分を彼らに奪われる、CD-ROMのロード時間が意外に長くカセットに比べて使いづらい、などの理由が挙げられています。
このうちCD-ROMのロード時間については山内会長自らがカセットビジネスにこだわる理由として答えています。それだけにGAMECUBEの供給媒体がディスクメディアだと分かったときにはやっぱり山内さんも時代には逆らえなかったのね・・・とゆう風当たりの強い意見が多く聞かれました。
しかし、裏返せばカセットに近いアクセシビリティが確保できたからこそディスクメディア採用に踏み切ったとも言えます。このあたりどちらが正しいのだろう?とボクちんは考えてきました。
結果、真相は後者だったのです。とりあえずクリアするまでプレイしてみましたが、どこでロードしているかほとんど分からなかったのですから。
やっぱりこのあたり、任天堂のプレイアビリティへの拘りはプラットフォームホルダー随一だなと思います。ACアダプタ大きいけど。
そんな訳でルイージマンション、本編のレビューをお届けします。
また前置きが長くなってしまいましたので、GAMECUBEらしいところだけをかいつまんでレビュります、スマン。
アクションゲームではとりあえず基本となるアクションを決めることから始まります。
例えばマリオブラザーズなら「ジャンプ」、星のカービィなら「食べる」、とかそんな感じで。
そうして見ると、ルイージマンションの場合は「吸い込む」になります。
そう、ルイージマンションでは捕らえられた兄・マリオを幽霊達の手から解放するためにお化け退治をするのですが、そのための道具「オバキューム」で幽霊を吸い取って歩くことになります。(おっとここで、それってゴーストバスターズのまんまやんけとかゆうありがちなツッコミは日米友好のために気づかなかったことにしてください)
これは結構斬新です。今までにまったくなかったかと言えばそうでもないのですが、何しろアクションとして、そして3Dの世界で、ここまで吸い込み感を作り込んだのは間違いなく斬新です。
斬新のみならず、お化けを吸い込む時のお化けのジタバタ具合や、布を吸い込んだときのシュポッ感や、壺を吸い込んだときの壺のグラグラ感や、紙幣を吸い込んだときのヒラヒラ感など、オブジェクト位置のジオメトリ演算がかなり柔軟に行われていて、変化に富んだ画面演出がかなり楽しい感じです。おもわず、いつもより多めに~なんちて壺をぐるぐる回してみたりしてしまいます。てゆうか隠しアイテムがあちこちにあるので、ところ構わず吸い込んでみるのが正解ですけども。
あとGAMECUBEらしさとしては光の表現は外せないかな。
ルイージマンションでは暗闇の中で懐中電灯の明かりを頼りに移動する事が多い訳ですが、ぼんやりとした懐中電灯の光、シャンデリアの煌びやかな光、蝋燭のおぼろげな光、雷のぎらぎらとした光までちゃんと質感をふまえて表現されているし、もちろん影もポリゴン形状をふまえていて、画面の質感の良さが伝わってきます。
それと全体的に言えるのが、パフォーマンス低下がほとんどないという事です。
PS2でそれなりにゲームをプレイした事のある方なら体験した事があると思いますが、PS2は半透明ポリゴンの描画が弱いです。ちょっと大きめの半透明ポリゴンが10枚くらい表示されると処理落ちするといった事がままあります。
例えば「Gran Turismo 3 A-spec」のウェットコンディションの路面コースのでエントリー台数が2、すなわち自分と敵車のタイマンバトルになってしまうのも、タイヤが跳ね上げる水煙の処理だとかが通常の6台エントリーではできなかったからでしょうし、そんな弱点がPS2にはあるんだよね。
その点ルイージマンションでは、雨、煙などの処理が入っても実にスムーズに動いていて、これまで任天堂が「ピーク性能を追い求めたのではない」と明言するのもうなずけます。
確かに、ポリゴン数の観点からは、やっぱりDCっぽいよね、なんちて思うことも少なくないのですが、テクスチャを重ね張りしたり等の特殊なポリゴンレンダリングをした時のアベレージ性能を考えれば、その性能差はスペックを大きく埋めるんじゃないかなー、なんて思えてきます。
サウンドは、おそらくはストリーミングかと思いますが、重厚感溢れていてちょっとした映画並みの演出としても遜色ないくらいです。ただ、ゲームがゲームだけに重い曲ばかりなのがちと残念です。それでも音質良好です。
と、結構ルイージマンション、ひいてはGEMECUBEに対して好意的解釈を繰り広げてきた訳ですが、一本のゲームとしてどうかとゆうと道中がかなり地味で、全体的に抑揚に欠けたのではと思うことしきり。とゆうのも、館には一部屋に一匹幽霊がいるのですが、攻略法に多少の違いこそあれ、暗闇を歩いていって幽霊吸ってまた次の部屋への繰り返し、イベントがあるにはあっても全部で40部屋以上もありますから、いいかげん飽きもこようってものです。
いいえ。これはいいのです。なんだかんだ言ってやっぱり巧くできていて、ファミ通のみならず、ボクちんだって殿堂入りにするのに躊躇はありません。
しかし、一言だけよろしいでしょうか?
どうして。
どうしてナオンちゃんが一人も登場しませんカ?
確かに登場はします。
幽霊とか。(論外)
ピーチ姫(マリオのみ心配されておられるご様子)とか。
こうなったら正直に言います。
なぜにナオンちゃんとLOVEれないのですか?
ボクちんのナオン溢るるパライソはどこですか?
どうして兄・マリオばかりが優遇されますか?
兄よりすぐれた弟なぞ存在しねえ!!
ウァッハハ! おれさまはだれだ! 名をいってみろ!!
おれは任天堂神拳の伝承者 マリオさまだ~!!
そんな気持ちでいっぱいです。
なんちて北斗の拳ネタをふりかざしていても仕方ありませんねへへへ。
それはそうと、はっきしゆってルイージの基本的な文化的生活が保障されていないような気がするのです。つまりは人権が損なわれているのです。てゆうかここまでくるとイジメなのです。これは世界にはばたくグローバルカンパニーとしての任天堂殿としてはマズイのではないかと老婆心ながら思う訳です。
そんな訳でルイージにも彼女、すなわちルイージ専用ナオンとして、ピーチ姫の3倍くらいの性能をもったナオンちゃんを原材料とし、ちょっと赤く塗れば・・・赤く・・・あ、赤?・・・それって・・・ピーチ姫?
ギャワーン!
一見のどかな2人の仲の良い兄弟が、ドロ沼の三角関係に!
ま、まずいです、このままでは全年齢対象が、ソフトウェア倫理機構のシールを貼られて18禁に!
なんちて延々とくだらない妄想に浸れてしまうくらい、可哀想なルイージ・・・。
でも真面目な話、鈴木みその「おとなのしくみ」じゃーありませんが、少し前向きに考えてはいただないものでしょうか?
今は低調なGAMECUBEですが、今後の見通しは年末商戦を終わってみないと何とも言えません。迎え撃つのは、開発の敷居の高さを克服して本体性能をゲーム性に反映したゲームが増えてきたPS2と、圧倒的なハイパフォーマンスで展開してくるだろうXboxです。
いやいや、本当の敵は低迷するゲーム業界そのものだ、なんて事もあるでしょう。
とりあえず、この年末はGAMECUBE商戦をチェックかな、なんちて思うボクちんでした。
Comments:1
- ****** 18-11-15 (木) 11:31
- このコメントは管理者の承認待ちです